四国電力伊方原発での重大事故を想定し11月に国と実施した原子力総合防災訓練について愛媛県は22日、中間まとめを発表した。避難訓練の参加住民203人が回答したアンケートでは「避難を確実に行えるか」との問いに「避難は難しい」と45人(22%)が答えたとする結果を示した。
 「何とか避難できる」が114人(56%)と最も多く「確実に行える」は24人(12%)だった。
 アンケートは今回、初めて大分県に避難するなどした伊方町民と一時移転の訓練をした八幡浜市民の計280人に配布した。
 「避難は難しい」とした理由では、道路や港湾の被災など複合災害への懸念に加え「高齢者が多い地域は混乱が予想される」といった要支援者への対応を不安視する声があった。
 避難ルートなどを知っているかとの問いには94%が「知っている」「ある程度知っている」と回答。避難指示などが確実に伝わったかとの問いには「確実に伝わった」が47%で「何となく伝わった」が43%。防災行政無線で指示を知った住民が63%に上った。